金融機関とのお付き合い

とかち支部広報委員会では、会員が同友会での学びをどのように生かしているのかを取材し、シリーズでお届けします。

第二弾は、経営のために欠かすことのできない「金融機関とのお付き合い」について先輩会員に赤裸々に語っていただきました。貴重な実践話に広報委員一同が
「同友会入ってて良かったな~!」と感じられる実りある取材となりました。ぜひご一読ください。

 

業種と同友会歴を教えてください。
サービス業・同友会歴10年目以上です。年商としては5億円前後です。
現在、金融機関は何行と付き合いがありますか。
地銀3行、政府系2庫、信金および信組が都合3庫です。そのうちメインは、政府系1庫、地銀2行です。
メインの金融機関の使い分けはありますか。
設備投資案件や長期資金の際は、主に政府系に相談しています。各種補助制度の活用なども積極的に提案してくれます。開業時も親身に対応してくれました。地銀は短期資金と入金支払のメイン口座としてそれぞれ利用しています。
金融機関からの信用度をあげるためにしていることはありますか。
金融機関には半期ごとに試算表を渡すようにしています。決算期にはサラリーマン時代の経験から『決算短信』のような、会社の業績や将来的な展望などをまとめた資料を作成して説明しています。金融機関は機関投資家と同じだと考えていますので、会社の将来を共に考えてもらえるビジネスパートナーと捉えて相談に乗ってもらっています。ですから、いいことだけを書くのではなく、ちゃんとリスクも説明する資料にしていますよ。
担当者・支店長との付き合い方はどうですか。
こちらから丁寧に説明し、相談する以外は特別な付き合いは行っていません。金融機関にお勤めの方は異動も多いですし、特別に親しくするということもありませんが、金融機関の情報とネットワークを活用し、借入だけでなく自社事業に関する様々なことを相談しています。相手先の個性や特徴を自分なりに整理して、融資をお願いするときの参考にしています。
借入の際の注意点を教えて下さい。
まずはちゃんとアピールすることが大事です。資金繰り表はもちろんですが、事業計画書をしっかり作成し、返済計画もつくっておくと融資後の企業の姿がイメージしやすいと思います。また、融資を受ける際にはメインの金融機関を大事にしなければならないと思いますが、金利やサポート面なでも踏まえ、政府系など複数行に相談できるような体制を構築することが大事だと思います。
ありがとうございました。最後に融資以外の金融機関の活用の仕方について教えてください。
今はどこの金融機関でも事業承継やM&Aなどの支援業務に力を入れていますね。どこの会社でもいずれ考えなくてはならない問題ですから、そういった方面でも力になってくれる相手先を見つけていくことが大切なのではないでしょうか。

★★★編集後記★★★
今回も素晴らしいお話が聞けました。具体的な経営体験を聞けるってすごいね!と広報委員でも改めて実感した取材でした。
経験豊富な先輩会員に相談できるというのも同友会の魅力の一つです。
「こんなこと、相談してもいいんだ…!?」と感じてもらえるように、具体的で実践的なテーマを取り上げていきたいと思います。
皆さんのお役に立てられるよう、これからも会員の生の声をシリーズでお届けしていきたいと思います!